ボディ剛性を高めるカーチューニング

モノコック構造

市販されているクルマのほとんどがモノコック構造

モノコック構造とは、ボディとシャーシが一体構造となっていて、外板全体で強度剛性を持たせる設計で、現在主流の構造だ。
メリットは軽量であること。軽量なので動きも軽快で燃費もいい。また、ボディ自体が一体構造なので、ある程度剛性を得ることに成功している。
さらに床の位置を低くしやすいので、車内空間を広くできる点もメリットだ。
デメリットはボディそのものに歪みが生じると走行性能に影響するアライメントにズレが生じてしまう。
破損した場合、当該箇所のパーツを取り外したり、板金作業が必要となるので時間・手間・お金がかかる。

ボディ剛性とは

モノコック構造は、ボディ全体で応力を受け止め、強度を出す構造になっている。モノコック構造はボディ剛性を確保するのが難しいといわれていたが、技術の向上によってある程度、剛性の確保ができるようになった。
ボディ剛性が高いと、ボディの変形する量が少なくなる。ステアリングを切ったとき、段差を乗り越えたときによじれが生じにくい。
よじれがあるとドライバーからするとクルマがいうことを聞いてくれないと感じ、不安や怖さにつながる。
ステアリングを切っているのにクルマが真っすぐ進んだら恐ろしいことだ。ボディ剛性が弱いとそういったタイムラグが発生しやすくなるのだ。

ボディ剛性を高めるには

カーチューニングでボディ剛性を高めることは可能。

タワーバー

剛性アップパーツの代名詞がタワーバーだ。左右のサスペンション上部を金属の棒でつなげたもの。
ストラット式サスペンションの場合、コーナーリング時にボディがしなる。ボディがしなることでタイヤと地面の接地が変わり、コーナーリングの姿勢に悪影響を及ぼす。
ここでタワーバーを取り付けることでボディの歪みをなくすことができる。タイヤの応答性能、グリップ性能が良くなるのだ。

ロールバー

車体全体を覆う形でジャングルジムのように鉄の棒を張り巡らせてボディ剛性と安全性を高める。
装着方法に種類があり、一般的にはフロアへねじ止めで取り付ける。ただし、これだと剛性を高めるというよりは、横転時に屋根がつぶれてしまうことを防ぐことがメインだ。
本格的なレーシングカーの場合、フロアに溶接し、ピラーにロールバーを添わせて溶接していく。これでボディ剛性アップが期待できる。

ボディスポット増し

クルマのボディのつなぎ目にはスポット溶接がされているが、このスポット溶接の点数を防ぐことでボディ剛性を高めようという方法だ。
外装や内装のパーツを取り外す必要があるので費用は高価で手間がかかる。主にツーリングカーやレースカーに採用される方法だ。

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