カーチューニングの目的
チューニングする目的はクルマの機能向上で、車体の改造や部品を交換することでお客さんの好みに合った改造をすることだ。
パワーアップやチューンアップも同じ意味で使われている。
そもそもチューニング(調律)という言葉は楽器の音の調整という意味で使われており、自動車業界でも応用されているわけだ。
チューニングはバランスが大切で、チューニングをする目的、何が必要になるのかを理解しておかなければならない。
エンジンのチューニングについて
クルマはむやみにチューニングするだけでは速くならない。クルマに求めるものは何なのか?それにあわせてチューニングする必要があるのだ。
エンジンパワーを引き上げるメニューにも言えることで、パワーアップのためのチューニングはたくさんあるが、ピークパワーを優先するのか、街乗りでも扱いやすいトルク重視にするのかでメニューも違えば、順番も違ってくる。
お客さんの求める仕様を目指すには、どこをどうすればいいのか知るのがチューニングのスタート。
そのためにもエンジンの仕組みを知って、各パーツの働きを理解する必要があるのだ。
エンジンチューニングの5大要素
エンジンのチューニングは5つの要素のバランスが重要になる。
吸気系
人は激しい運動をすると呼吸が荒くなって、空気を沢山取り込もうとする。クルマも同じで沢山の空気を吸うことで、パワーを出すことができるのだ。
吸気系の効率を上げるには、なるべく抵抗を取り除きスムーズに空気をエンジンへ導くことが大切になる。この吸う効率を上げるために行うのがエアクリーナーの交換だ。
排気系
吸気系はパワーを出すために多くの空気を吸うのだが、吐くことも重要だ。
排気系の場合、抵抗をなくしても効率が上がる訳ではない。例えばマフラーを外せば抵抗はなくなるが、トルクもなくなり発進性や加速性が悪くなってしまう。
適度に抵抗(排圧)をつけなければならない。さらに排気ガスや騒音にも大きく影響する部分なので、排気系のカーチューニングは十分に考慮する必要がある。
過給器
圧縮した空気を強制的にエンジンへ送り、排気量上のパワーが得られる過給器。
手軽なブーストアップから、過給器の容量アップまで色々なメニューがある。ターボ車やスーパーチャージャー車の特権となるカーチューニングだ。
燃調
燃料調整の略でエンジンに吸い込まれる空気に対して、燃料の噴射量を適量に調整すること。
噴射量を決めるのがコンピューターで、燃調はコンピューターチューンの基本となる部分だ。
点火系
ポピュラーな点火系のチューニングがプラグの交換。エンジンのパワーがアップし、発熱量が上がったら熱価の高いプラグに交換する。