ECUとは
Electronic Control Unit(エレクトロニック・コントロール・ユニット)の略で「走る・曲がる・止まる」といった基本的なクルマの機能を電子的に制御する、クルマの頭脳に当たる。
エンジン制御、トランスミッション、ストップ&スタート、パワステなど、様々な分野でECUが使われているので、一言でECUというのはややこしかったりする。
そのため、カーチューニングの場合、イジる対象はエンジン制御用のECUのみなので、ECUといえばエンジン制御用ECUのことなのだ。
ECUの役割
エンジン制御用ECUの場合、主な役割として電子制御ガソリン噴射と点火時期制御を行っている。
エンジンは燃焼室内で燃やした混合気の熱を動力に換えるため、効率よく熱を創り出すことが必要。
そこでECUは吸い込んだ空気の量をセンサーから計算して導き出して、その量に見あった燃料を噴射するようにインジェクターに指示を出す。
これをECUチューンの用語で燃調(燃料調整の略)という。
ECUのデータ書き換えについて
ECUの書き換えによってパワーもレスポンスも変えることが可能だ。
費用は国産車で10~15万円ほど。輸入車だとその倍くらいすることがある。しかし、コストパフォーマンスを考えると良い。
NA車なら5~10%のパワーアップが可能で、ターボ車なら20%の向上も狙える。
具体的にどう書き換えるのかというと、ノーマルのECUは安全マージンが多くなるようになっており、高負荷高回転域ではエンジンを壊さないように空燃料を濃いめになるように設定されている。
エンジンが持つ特性と制御内容を最適化することがECUチューンの醍醐味といえるだろう。
書き換えのメリット
純正からわざわざ書き換えるのはどのようなメリットがあるのだろうか
エンジン性能を高められる
ベストな状態で制御できるとターボ車の場合、大幅な出力アップが期待できる。
ドライバーの思った通りに反応してくれるエンジンフィーリングになると、ドライビングが楽しくなるのだ。
乗りやすさの向上
パワーやトルクの寄せ方にもよるが、エンジン性能が高められれば街乗りでも余裕がでてきて多少乗りやすくなる。
書き換えのデメリット
ECUの書き換えはメリットが大きい分、時間と費用がかかる。クルマによっては自分でマッピングできてしまうものもあるが、基本的にはショップ持ち込みだ。
この場合だと、一発で好みに仕上がればいいが、自分のフィーリングになるまで何度もトライアンドエラーを繰り返さなければならない。
あまりに極端なセッティングだとエンジンを壊す恐れるリスクもある。