自動車整備士の資格の種類
自動車整備士には、一級、二級、三級の3つの資格レベルが存在する。それぞれの資格は、自動車の整備に必要な知識と技術の深さに応じて分類されている。
まず、最上位の一級自動車整備士は、自動車全般にわたる高度な知識と技術を有する資格である。一級自動車整備士は、自動車の構造や機能、修理方法について深い理解を持ち、整備作業の指導や監督を行うことができる。一級自動車整備士には、一級大型自動車整備士、一級小型自動車整備士、一級二輪自動車整備士の3つの種類がある。
次に、二級自動車整備士は、一般的な自動車の整備に必要な知識と技術を持つ資格である。二級自動車整備士には、二級自動車シャシ整備士、二級ガソリン自動車整備士、二級ジーゼル自動車整備士、二級二輪自動車整備士の4つの種類がある。この資格を持っていれば、ほとんどの自動車の整備に携わることができる。
最後に、三級自動車整備士は、自動車の基本的な整備に必要な知識と技術を有する資格である。三級自動車整備士には、三級自動車シャシ整備士、三級自動車ガソリン・エンジン整備士、三級自動車ジーゼル・エンジン整備士、三級2輪自動車整備士の4つの種類がある。三級資格では、エンジンの分解修理や足回りの大規模な整備などは行えない。
このように、自動車整備士の資格は、整備に必要な知識と技術の深さに応じて段階的に分かれている。上位の資格ほど高度な整備が可能となり、企業での評価も高くなる。自動車整備士を目指す人は、自身のスキルに応じて適切な資格取得を目指すことが重要である。
自動車整備士資格の取得方法
自動車整備士の資格を取得するには、主に2つの方法がある。専門学校に入学して講習を受けながら資格取得を目指す方法と、実務経験を積みながら資格取得を目指す方法である。
まず、専門学校に入学する方法。高校卒業後に国が指定する自動車整備の専門施設や養成学校に入学すると、2年間の在学中に二級自動車整備士の受験資格が得られる。さらに、その後3年間の実務経験を積むことで一級自動車整備士の受験資格も得られる。また、4年制の専門学校や大学校の一級自動車整備士課程を卒業すれば、卒業時点で一級自動車整備士の受験資格が得られる。
次に、実務経験を積みながら資格取得を目指す方法。この場合、高校卒業後に自動車整備工場などに就職し、認証工場や指定工場で1年以上の実務経験を積むことで、三級自動車整備士の受験資格が得られる。さらに3年以上の実務経験を積むと、二級自動車整備士の受験資格も得られる。ただし、見習いとして採用されている整備工場では、受験資格が得られない場合があるので注意が必要である。
また、資格取得の際は、それぞれの資格に応じた学科試験と実技試験に合格する必要がある。学科試験対策には、テキストや参考書、過去問題の活用が有効である。一方、実技試験対策には、自動車整備振興会が主催する技術講習の受講がおすすめされている。
このように、自動車整備士の資格取得には2つの方法があるが、いずれの方法を選択するにしても、自動車整備に関する知識と技術の習得が重要である。資格取得に向けて、自身のスキルアップに励むことが大切である。
